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 診療所取得に際しては、設計と施工を分離発注するのが理想です。
 設計士を選定し設計図面を作成したうえで、設計図を複数の建築業者に渡して見積りを依頼し、一番安い見積もり金額の建築会社を基準に、建築会社の施工能力や経営状況を勘案して、発注する建築会社を決定する方法が、より良い診療所を適正価格で建築できるからです。
設計士の選定
 診療所取得に際しては、設計と施工を分離発注するのが理想です。設計士を選定する際に、以下の設計士業務遂行パターンにご留意ください。
a.医師の希望と関係者の意見を十分に聞き取り、設計士の経験と専門知識を活用して医師や関係者と十分に意見交換をしながら設計を進める
b.設計士としての高いプライドをもって、建築に関して素人の医師からは最小限の希望を聞くだけで、設計士の意向により設計を進める
c.医師の希望を十分に聞いて、医師の希望を重視して医師の意向により設計を進める
 先生は、病院の診察室や検査室についての設計に必要な知識を十分に持ち合わせていますが、診療所の設計に関しては白紙の状態です。一方、設計士は、診療所が完成するとほとんど診療所を訪問することはありませんので、使い勝手などについての把握は十分とはいえません。
 MMPG会員事務所は、開業後に毎月診療所を訪問し、経営相談の一環として診療所の使い勝手に関する情報を収集、把握しております。その成果物の「診療所設計チェックリスト」や患者の視点に立った「アメニティ充実度チェックリスト」をもとに、設計の専門家である設計士と医療の専門家である先生の間の通訳の立場として、使いやすい診療所の設計に意見具申をし、積極的に参画させていただきます。
設計ポイントの例
場 所 設計上のポイント 留意すべき点
玄 関 医院玄関の必要条件としては、誰が見ても、道路又は駐車場から迷わず直進して入ることが出来ることを第一とする。この一見極めて単純な設定が、昨今における建築上のバリエーションの豊富さ、また従前のような重厚感の喪失によって曖昧となるケースもある。また、高齢化の進展により段差や階段の解消、ドアの開閉等にも配慮が必要である。 ・外構からの段差無し(階段なし)が原則
・外部インターホン設置(玄関内部の誘導ブロックによる転倒を防止)
・自動ドアが原則・ガラス衝突防止策
待合室 待合室は患者にとって「医師との出会い」を前にした不安と緊張の場である。ましてや待つ人が「体と心を病む人である」ことを考えるとき、設計上、右記の留意点に対処すべきである。 ・入り口から入った時に感じる視線(受付からだけの視線が原則)
・開放感(吹き抜け)
・直射日光をさえぎる工夫
・掲示板の配置
・テレビ、BGM設置の有無・風除室側の自動ドアの方式
・ピクチァーレールを付けるかどうか。
・自販機やティーサーバー等の設置の有無
・空気清浄機の設置の有無
・植物や飾り物を置く場所の確保
受 付 受付は往々にしてその医院のイメージとなる。従来、医院の受付は閉鎖的な構造が多かったが、近年はオープン化が進んでいる。企業イメージの70%が受付窓口や電話交換であるといわれる時代にあって、個人情報保護という秘守部分との融合性をいかにうまく演出するかが大きなポイントとなる。 ・ローカウンター(70㎝~75㎝)と患者用椅子が原則
・患者も使用する電話
・照明と空調の集中スイッチの場所
・放送設備親機の設置場所
・事務機器より多めのコンセントの数・収納棚を造り付けにする。
・カルテ等を患者視覚から遮断する。
診察室 診療室は医師と患者の出会いの場であり、情報交換の場でもある。
診療自体を患者との共同行為と考えるようになった現在、少しでも円滑に情報交換が出来るような場づくりに留意しなければならない。
・遮音の方法
・第三者からの視界をさえぎる方法
・空気清浄機を置くか否か
・暖房の方法
・患者との距離と向き
トイレ 医院におけるトイレの印象は、極めて敏感に受け止められていることが患者アンケートの結果でも明らかになっている。従って、トイレの設や管理については留意すべき点が多い。 ・車椅子対応が原則
・オムツ交換台、ウェットティッシュ置き台を設置するか。
・ベビーホルダーを設置するか。
・手拭の方法をどうするか(ペーパータオルがベスト)。
・ナースコールをつけるか(その方法は)。
・掃除しやすい構造になっているか。
調剤室【薬局】 調剤室は開業当初から医薬分業にするのか否かで設計が変わってくる。
院内処方とする場合は収納棚を極力多く確保し、また、診療室との動線を十分に考慮すべきである。
・施錠と方法
・給水や排水の位置
・採光と換気
・冷暗所
診療科別にみる設計上のポイント
各科共通 ・感染対策(「待合室、診察室を別にする」「ウイルス除去機能付き空気清浄機を設置する」)
・患者動線(「受付、診察待ち、診察、処置、検査、会計待ちの動線が交差しない」「スタッフの動線と交差しない」)
・スタッフ動線(「医師、看護師、事務、その他の動線が交差しない」「患者の動線と交差しない」)
・患者プライバシー(「医師の守秘義務の担保の方法」)
内 科 ・検査スペース(血圧、尿、血液、心電図、エコー、レントゲン)
・点滴ベッドのサイズ
消化器科 ・内視鏡検査室(透視下の大腸ファイバーを施行する場合のレントゲン室との動線)
・前処置のスペース
・検査のためのトイレ(注腸後、大腸ファイバー前)
・画像処理のパソコンのスペース
循環器科 ・検査スペース(血圧、動脈硬化、負荷心電図、エコー)
・救急車(患者を搬送するストレッチャーの経路と搬出口)
小児科 ・感染症の待合室診察室(一般患者と別にする)
・予防接種、健診の待合室(一般患者と別にする)
・プレイルーム(待合室に隣接した場所)
整形外科 ・レントゲン室(一般撮影、透視、骨密度)
・CR(本体とプリンターの設置場所)
・リハビリ室(順番待ち専用の椅子、湿式ホットパックの作業台、タオル等の収納等)
・施設基準(運動器リハビリテーションの施設基準を届け出る場合)
・給排水の必要なリハビリ機器の設置が必要かどうかの確認
・ギプスカット後の洗浄用シンクの場所と高さ
眼 科 ・暗幕の区画(診察室、処置室、検査室の器械の設置)
・手術室(器械の配置、クリーンルームのレベル等)
・コンタクトの装用指導スペース(カウンター、シンク、給排水、鏡)
耳鼻咽喉科 ・診察ユニット(ユニットと医療機器の配置)
・聴力検査室(プレハブか建築か)
・ネブライザーの場所(看護師が観察できる場所)
・その他(「レントゲンはプレハブレントゲン室、レントゲン共に耳鼻科専用」「画像処理は、耳鼻科専用CRがベター」
婦人科 ・内診室
・トイレ内生理用品収納(収納棚を設けるか)